トヨタ自動車は衝突事故が発生した状態をコンピューター上でシミュレートし、
衝突時における人体の障害をシミュレーションするための人体モデルの新バージョン
「THUMS Version5」を2015年6月25日に発売しました。

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引用:トヨタ自動車

THUMS Version5が今までの人体モデルと何が違うのかというと「筋肉モデル」を採用
していると言うことだそうで、「筋肉モデル」が何に役に立つかというと、
実際に事故が発生した際、約半数のドライバーが回避行動を起こすと言われています。

ドライバーは事故を避けるために急ハンドルや急ブレーキ操作を行いますがとくに
急ブレーキを踏む際には体が衝撃に備えるため身構えて、身が固くなります。
今までのモデルだと筋肉が収縮して身構える状態をシミュレートできませんでした。

そのために、コンピューター上で設計した衝突安全性が実際に事故が発生したときに
発揮できないなどの弊害があったそうです。

新しいTHUMS Version5はより現実に近い形でシートベルトやエアバッグのシミュレー
ションが可能となるほかPCSなどの予防安全技術の効果をより精度が高く検証する
ことも可能で、乗員の保護がより手厚く行える予防安全技術の開発の促進が期待できる
とのことです。

THUMSは日本の自動車メーカーや自動車部品メーカー等が数十社導入していると
言います。新しいTHUMSによって、モビリティ社会の究極の目標である「交通事故
死傷者ゼロ」に貢献するため、シートベルトや、エアバッグ、PCSなどの予防安全
技術に活用されることでしょう。

それにしても、トヨタがこのような安全シミュレーションの分野においても技術力を
発揮しているとは意外な印象があります。

トヨタや他の自動車メーカーは多くの部品メーカーの協力の下に車を製造しています。
その自動車メーカーが、部品メーカーの開発の手助けになるソフトウェアを開発
するという構図はなにか鶴の恩返しのように見えますね。